フランスの挨拶「ビス」の疑問が解けた!
フランスではほっぺにキスをする「ビズ(la bise)」という挨拶を本当によくします。例えば友達に会いに行ったときと帰るとき、街中で知り合いに出くわしたときなどです。
日本人の私には元々なじみがない習慣なので、フランスによく遊びに行っていた頃から疑問が色々と湧いていました。 夫に聞いたり自分で経験することでその疑問が解けたので、今日はそれをご紹介します。
ビズとは?
まず「ビズ」をご存知のない方に簡単にやり方をご説明。
相手に近づいて自分の右頬を差し出すように傾けます。すると相手も頬を近づけてくれるのでお互いの頬をくっつけて唇で「チュッ」という音を立てます。
同じことを左も行います。 ビズをするかしないかはシチュエーションや関係性によって変わってくるみたいです(職場で毎朝はしないなど)。
でも家族、友達、友達の友達・知り合いには基本やりますね。 日本人の感覚で恥ずかしいとか面倒だと勝手に省いたりすると、その人を嫌っているという変な誤解を招いてしまうこともあるそうなので気を付けたいです。
私が日本から来たと知っている人は、配慮してか他の人とはビズでも会釈や握手にしてくれることもありました。
とはいえ郷に入っては郷に従え。なるべくビズをする様にしています。
疑問
そこで私が疑問に思ったことは3つ。
- 大人数でもやるの?
- 回数は?
- 汗をかいているときはどうするの?
1.大人数の場合
ちょっと立ち寄ったときなど長居をしなくてもビズで一人ずつ挨拶をします。しかも行った時と帰るときに1回ずつ。
なので、20人30人と大人数が集まるパーティの時はどうするのか気になっていました。
答え:当然やる!
ビズをするための待ちの人が出てくるのは私にはとても不思議に思えます。前の人が終わるのをその人の後ろでじっと待っているのです。
「そんなことするなら挨拶は省いて本題に入ればいいのに!」と思ってしまいますが、何人いようが一人ひとり時間をかけてのビズはかかせないみたいです。
2.回数問題
こんなものを見つけました。ビズの回数の地域差が分かる地図です。
この地図によれば2回がスタンダードで南仏は3回、一部4回の地域もあります。
地図上では示されていませんが、項目があるということは5回する人もいるということなのでしょうか。5回ずつ×20人=100回!それだけでパーティが始まる前に疲れてしまいそう……。
フランス語で検索するといろんな記事が見つかったので、これはフランス人にとっても困る問題のようです。
南仏では3回するということは聞いていたのでモンペリエに行ったときは3回するようにしていたのですが、中には驚く人もいて混乱してしまいました。
最終的には雰囲気でつかむしかありませんね。そうしないと間違えて口にしてしまうかも(笑)
答え:基本は右から左右1回づつの2回だが、地域によって回数は異なる!
3.暑い時
日本では普段家族や友人とそんなに接近することはありませんよね。特に異性とは。
そこで気になるのは身だしなみです。「汗をかいているときなんかはどうすのかな?」と思っていたんです。その謎が先日滞在していたフランス海外県のレユニオン島で解けました。
答え:汗ばんでいるくらいなら気にせずやる!
ビズをした後は頬がほんのり誰かの汗で湿っている、なんてこともありました(笑)。
でもキッチンで汗だくで料理していたレストラン経営の女性は「ごめんね、汗だくだからビズはなしね!」と言ってしませんでした。
私がお会いした方では、湿っぽい程度かびっしょりか、そこが境目でした。
簡単に免除されるものではない
知り合いのフランス人の女の子が日本に遊びに来た時「ビズをしない日本の挨拶じゃ物足りない、寂しい!」と言って本気で悩んでいたのを覚えています。
そんな大切なビズなので、ちょっとやそっとで省略することはないみたいです。
車の中の人と外の人が窓を開けて、プールに入っている人とプールサイドで服を着た人、というシーンも見たことがあります。
先日は電話中の女性がビズをするしぐさを見せたので驚きました。でもさらに驚いたのは電話を当てている側の頬もやったこと。絶対片方だけだと思いましたよ!
おわりに
慣れてきたとは言え、今でも私はぎこちなくなってしまいます。いつかパーフェクトなビズができるようになりたいものです。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました♪
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